この記事では、デジタルアートを始めとするデジタルコンテンツをNFT化し、それを出品、転売するまでの一連のプロセスを詳細に解説します。NFTの価値、デジタルコンテンツの作成とNFT化、ウォレットの作成とその重要性、NFTマーケットプレイスの利用、NFTの出品と取引、NFTのコレクションと転売、そしてNFT取引の注意点について学びます。また、NFT作成と販売の未来展望についても語ります。このガイドを通じて、あなたも新たなデジタル経済のパイオニアに。

サトシくん、NFT(Non-Fungible Token)の作り方をしっているかな?

NFTはよく耳にしますが、どうやって作ってよいかはわかりません。僕でも簡単に作れるんですか?
NFTがもたらす新しい価値
デジタル作品の所有権とユニークさ
WEB3博士:改ざんが困難なブロックチェーン技術によって、貨幣以外の価値として「トークン」という概念が一般的になりつつある。この「トークン」の機能の1つとして、デジタルデータに所有権が設定できるようになった。これがNFTじゃ。だがNFTの魅力はそれだけではない。所有権を証明するだけでなく、その作品が世界で唯一無二のものであるという確証を与えてくれるのだ。
サトシくん:ブロックチェーンというとビットコイン(Bitcoin)のような暗号通貨、暗号資産のための技術だと思っていました。
WEB3博士:そうじゃな。ビットコインはブロックチェーンテクノロジーの応用例の1つにすぎないのじゃ。ビットコインと同じ様なブロックチェーンにイーサリアムがある。ビットコインの機能は送金に特化しているが、イーサリアムの仮想通貨であるイーサ(ETH)にはスマートコントラクトという機能があり、この機能が作品の唯一無二性、「世界にたった一つ」を保証してくれるじゃ。
サトシくん:確かに、それは複製が容易だったデジタルコンテンツにとって新たな価値となりますね。
アーティストとクリエイターのための新たな収入源に
WEB3博士:加えてNFTはアーティストやクリエイターにとって新たな収入源となりうるのじゃ。
サトシくん:え、本当に?でも、どういう意味ですか?
WEB3博士:アーティストは自身の作品をNFTとしてマーケットプレイスに出品し、それを通じて収入を得ることができるのだ。実際に75億円もの価格がついたNFTもある。また二次販売時の収益をアーティストへ還元することもできるじゃ。
サトシくん:それはすごいですね!アーティストやクリエイターにとっては大きな夢になりそうですね。
NFT(Non-Fungible Token)とは、デジタルアートや音楽、ゲームなどのデジタルコンテンツを所有できる仕組みで、ブロックチェーン技術が使われています。NFTの魅力はその作品が世界で唯一無二であるという確証を与える点にあります。NFTは過去に75億円で販売された例もあり、アーティストやクリエイターにとって新たな収入源となる可能性を持っています。自身の作品をNFTとしてマーケットプレイスに出品し、それを通じて収入を得ることができます。
デジタルコンテンツの作成とNFT化
STEP1:アート、音楽、ゲームの作成ツールと方法
一般的なツールでOK
WEB3博士:ではまず、デジタルコンテンツの作成から話そうかのう。サトシくんはデジタルコンテンツを作る時にはどんなツールを使ったことがあるかね?
サトシくん:えっと、PhotoshopやIllustratorを使ったことがあります。音楽制作ソフトは使ったことがありませんが…。
WEB3博士:そうか、それなら画像系のアートであれば大丈夫じゃな。もちろん音楽や動画に興味があれば、音楽制作ソフトや動画編集ソフトに挑戦しても良い。いずれにせよこれらのツールで作成した作品をデジタルアートとしてNFT化することができるのだ。
サトシくん:作品はPhotoshopやIllustratorのような高価なツールを使わないと作れないんですか?
WEB3博士:そんなことはない。極論すればデジタルデータを扱えるツールなら何でも良い。パワーポイントやエクセルの描画ツールでもかまわんのじゃよ。
サトシくん:デジタルコンテンツを作る段階はこれまでと一緒なんですね。
NFTならではのスタイル(ピクセルアート、ドット絵)もある
WEB3博士:さて、NFTならではの作品スタイルもある。たとえばピクセルアートやドット絵は、デジタルアートの中でも人気があるスタイルじゃ。例えばクリプトパンクスという有名なNFTはプログラムで自動生成したアートなのじゃ。
サトシくん:ピクセルアートやドット絵…それらは特別なツールが必要なんですか?
WEB3博士:それほど難しく考える必要はない。PhotoshopやIllustratorでも十分に作成できるが、特化したツールを使うとより簡単に作れるのじゃよ。
デジタルコンテンツの作成には、画像であればPhotoshopやIllustratorなどのツールが一般的に使用されます。他のコンテンツでもこれまで使ってきたツールで構いません。これらのツールで作成した作品をデジタルアートとしてNFT化することが可能です。ピクセルアートやドット絵などの特定のスタイルの作成には特化したツールを使用することが推奨されますが、PhotoshopやIllustratorでも作成可能です。
(参考)デジタルコンテンツのオフチェーンとオンチェーン
WEB3博士:さて、デジタルコンテンツにはオフチェーンとオンチェーンの2種類があるのじゃ。
サトシくん:オフチェーンとオンチェーン?それは何ですか?
WEB3博士:オンチェーンはブロックチェーン上に直接データが保存されるタイプで、オフチェーンは外部のサーバなどにデータが保存されているタイプのことを指すのだ。
サトシくん:ちょっとイメージができません。。
WEB3博士:たとえばクリプトパンクスで描かれているアートはテキストで作られた小さなデータなのじゃ。このテキストデータを直接ブロックチェーンに記録しているので、「オンチェーン」のコンテンツになる。一方で多くの写真コンテンツはデータ容量が大きいので、ブロックチェーンには記録せず、「ファイルのありか」を記録したオフチェーンと言えるのじゃ。
サトシくん:僕が今まで使ってる画像ソフトで作ったデータは「オフチェーン」になるような気がしましたがそんな理解であってますか?
WEB3博士:そうじゃな、今のところはそれでよいじゃろう。
デジタルコンテンツにはオフチェーンとオンチェーンの2種類があります。オンチェーンはブロックチェーン上に直接データが保存されるタイプで、オフチェーンは外部のサーバなどにデータが保存されているタイプを指します。有名はクリプトパンクス(cryptopunks)のアートはオンチェーンです。一般的な写真のNFTなどはオフチェーンの場合が多いです。
STEP2:ウォレットの作成とその重要性
デジタルウォレットの作成手順(Metamask, Coincheckなど)
WEB3博士:それでは、次はデジタルウォレットの作成手順について話そうじゃないか。ウォレットは、仮想通貨を管理するためのツールだな。
サトシくん:ウォレットとは、どういったものなんでしょう?
WEB3博士:ウォレットは、仮想通貨(暗号資産)を保管するためのデジタル財布のようなものじゃ。
サトシくん:どういう手順で管理するのですか?
WEB3博士:もしまだイーサ(ETH)などの暗号資産を保有していないならば、まずは仮想通貨取引所で口座を開くところからじゃな。そして仮想通貨取引所で日本円と暗号資産を交換する。その後にウォレットの設定をする、という流れじゃ。MetamaskやCoincheckなどのウォレットなどがある。MetamaskはChromeなどの拡張機能として簡単に使えるウォレットなので利用者が多い。
:デジタルウォレットは仮想通貨取引所で入手した仮想通貨を管理するためのツールで、各ウォレットには特定の作成手順が存在します。ウォレットは、デジタル財布のようなもので、仮想通貨の保管に使用されます。Metamaskがブラウザの拡張機能としてよく利用されています。
ウォレットの役割と保安上の注意点
WEB3博士:ウォレットを作ったらいよいよNFTの取引ができるのじゃが、その前にセキュリテイについての理解が重要じゃ。
サトシくん:そうなんですね。たしかにたまに暗号資産が盗まれたと行ったニュースを聴くことがあります。
WEB3博士:そうじゃ。暗号資産を運用するにはセキュリティ対策が必要となるのだ。例えば、パスワードを強固にする、2段階認証を設定するなどの手段がある。
STEP3:NFTマーケットプレイスの利用
マーケットプレイスの種類と特徴(OpenSea, Rarible, SuperRareなど)
WEB3博士:次にNFTマーケットプレイスについて解説しよう。世界的にはOpenSea、Rarible、SuperRareなどが有名だな。
サトシくん:これらのマーケットプレイスって何が違うんですか?
WEB3博士:それぞれが特徴や利用者のニーズに応じて違うサービスを提供しておる。例えば、OpenSea(オープンシー)は取引量が最も多い汎用的なマーケットプレイスで、Rarible(ラリブル)はユーザーが自分でNFTを発行できるところ、SuperRare(スーパーレア)は厳選されたアート作品専門のプラットフォームじゃな。
OpenSea、Rarible、SuperRareなど、各マーケットプレイスはそれぞれ異なる特徴とサービスを提供しています。OpenSeaは汎用的なマーケットプレイスで取引量が最も多く、Raribleはユーザーが自分でNFTを発行でき、SuperRareは厳選されたアート作品専門のプラットフォームです。
NFTをマーケットプレイスに登録する方法
WEB3博士:次に、NFTをマーケットプレイスに登録する方法について説明しよう。
サトシくん:具体的にどうすればいいんですか?
WEB3博士:まず、各マーケットプレイスにアカウントを作成する。メールアドレスだけで解説できるマーケットプレイスもあるぞ。作成したアカウントにウォレットを接続するんじゃ。その後、作品をアップロードし、その詳細情報を入力したら、NFTとして登録ができるのだ。
サトシくん:意外に簡単なのですね!
STEP4:いよいよNFTを出品!
NFTの出品手順と価格設定
WEB3博士:それでは、いよいよNFTの出品と価格設定についてじゃ。
サトシくん:うん、それが一番気になります!
WEB3博士:まず、作成したイラストをマーケットプレイスにアップロードするのだ。その後、詳細情報を入力し、販売価格を設定する。価格設定は非常に重要で、適切な価格をつけることが販売成功の鍵となるのだ。オークション形式での販売もできる。逆にマーケティング的に無料で販売するgivewayという方法もあるのじゃ。
サトシくん:え?そんなに簡単なんですか?!
WEB3博士:そうじゃ。特に後述するマーケットプレイスによるNFT化サービスを活用すると、フリマアプリで出品するぐらいの設定でNFTの販売ができるぞ。
マーケットプレイスによるNFT化サービス
WEB3博士:次に、マーケットプレイスによるNFT化サービスについて解説しておこう。
サトシくん:マーケットプレイスがNFT化してくれるんですか?
WEB3博士:そうじゃ。自分でNFTのスマートコントラクトを書いても良いが、初心者にはハードルが高い。多くのマーケットプレイスでは、アップロードされたデジタルコンテンツを自動的にNFT化するサービスを提供しておるぞ。OpenSea(オープンシー)などは簡単にNFT化してくれるぞ。
サトシくん:それなら、自分でブロックチェーンのことを詳しく知らなくてもNFTを作れそうですね。
仮想通貨での取引の方法と手数料
WEB3博士:NFTの取引では、主に仮想通貨が使用されるな。
サトシくん:手数料がかかると聞いたことがあります。具体的にどれくらいかかるんですか?
WEB3博士:それは取引所や取引の規模によるのだ。手数料はガス代と呼ばれており、ブロックチェーンネットワークの維持費として使われる。ガス代はイーサリアムネットワークの混雑具合によって変動するのじゃ。
(参考)NFTに使われるブロックチェーン:イーサリアムとポリゴン
NFTに使われるブロックチェーンとして、イーサリアムとポリゴンが主流です。イーサリアムは利用者数・品揃えが多く、流通しているNFTの価格も高めです。ポリゴンはイーサリアムと比べて利用者数、品揃えが少なく、NFTの価格は低めです。ガス代はポリゴンのほうが安いので、初心者はまずポリゴンから試すのが良いでしょう。
NFTのコレクションと転売
NFTの価格の決定要素
WEB3博士:さて、ここまではNFTの出品方法について解説してきた。そのなかでも価格設定は重要な要素じゃのう。
サトシくん:高く売れることに越したことはないですけど、なかなかそうはいかないですもんね。具体的にどんな要素なんですか?
WEB3博士:これはNFTに限らずどんなアートでも共通とも言えるが、アーティストの知名度、作品の希少性、コレクターの需要などで価格は決定する。また、その作品が何らかの利益や権利を保有者に提供するかも重要な要素となるのだ。
著名なコレクションとアーティスト(Cryptopunks、Bored Ape Yacht Club(BAYC)、Beepleなど)
WEB3博士:NFTの世界には、既に数多くの著名なコレクションとアーティストが存在しておるな。
サトシくん:例えば、どんなアーティストがいるんですか?
WEB3博士:例えば、ピクセルアートのCryptopunks、アートコレクションのBored Ape Yacht Club(BAYC)、そして75億円で作品が落札されたBeepleのEverydaysなどが有名じゃな。
サトシくん:75億円!それはすごいですね!
NFTの転売と市場動向
WEB3博士:NFTは転売もアーティストにとって収益化の手段となりうるのじゃ。
サトシくん:そうなのですね。これまでのアート作品は転売されると作者に収益が分配されな問題がありましたね。
WEB3博士:そうじゃ。比較的著作権の技術が発達している音楽分野では例えば動画サイトの再生回数などにより著作者に収益が分配されるような仕組みが整いつつあるが、イラストや写真といったアート作品はまだまだじゃな。
サトシくん:それがNFTを活用すると作者にも収益が分配されるということですか?
WEB3博士:その通りじゃ。これまでとおり、コレクターは自分が購入したNFTをマーケットプレイスで高値で販売し、利益を得れる。もちろん価格動向を理解し市場を常に見ている必要があるのじゃ。そして転売という二次流通によって作者にも収益を配分できるのじゃ。
NFTの世界には、Cryptopunks、Bored Ape Yacht Club(BAYC)、Beepleなどの著名なコレクションとアーティストが存在しますNFTの転売は、高値で販売して利益を得る方法ですが、価格動向を理解し市場を常に見ている必要があります。また転売時にイラストなど作品の作者にも利益が配分できるのがNFTの特徴です。
NFT取引の注意点
NFTの取引におけるリスク
WEB3博士:NFTの取引も他の暗号資産と同じようにリスクが伴うのじゃ。
サトシくん:リスク?どんなリスクがあるんですか?
WEB3博士:価格の変動リスクや詐欺リスクがあるな。NFT自体の価値が何によって決まるのか理解しておくことも大切なのだ。
サトシくん:価格変動は金融商品と同様に気をつける必要があるということですね。また詐欺が怖いですね。
WEB3博士:詐欺の事例として魅力のあるNFTを安く譲るなどといって、自分の暗号資産をすべて奪われてしまうようなことも起こりうる。信用できないサイトに自分のウォレットを接続するのは気をつけよう。
サトシくん:それは怖いですね。詐欺から身を守るためにはどうしたら良いでしょうか。
WEB3博士:詐欺から実を守るためにはブロックチェーンと暗号資産についての正しい理解が必要じゃな。
ブロックチェーンと暗号資産を学んでおこう
WEB3博士:NFT取引には、ブロックチェーンと暗号通貨の知識が必要となるのじゃ。
サトシくん:具体的にどんな知識が必要なんですか?
WEB3博士:例えば、ブロックチェーンがどのように機能するのか、暗号通貨の価格変動や取引の特性、ウォレットの使い方など、基本的な知識が必要なのだ。
まとめ:NFT作成と販売の未来展望
NFTの可能性とその影響
WEB3博士:NFTは、アートや音楽、ゲームなどのデジタルコンテンツの所有権を証明するだけでなく、新たな経済活動の場を提供する可能性があるのじゃ。
サトシくん:具体的にはどのような経済活動の場が広がるんですか?
WEB3博士:例えば、クリエイターやアーティストが自身の作品を直接販売できるマーケットプレイス、また、コレクターや投資家が投資の対象としてNFTを利用できるなどの場が広がるのだ。
NFTの未来展望
WEB3博士:NFTの未来は大きく開かれており、その可能性は無限大じゃ。
サトシくん:NFTの将来、何が起こりうるんですか?
WEB3博士:NFTはデジタルコンテンツの所有権の証明としてだけでなく、物理的な商品やサービスへのアクセス権を証明する手段としても使用可能にもなる。実際にコンサートやイベントのチケットがNFTでの発行が始まっておる。さらには、ブロックチェーンの技術進歩とともに、取引コストの軽減や取引スピードの向上なども期待できるのだ。
NFT作成者と投資家へのアドバイス
WEB3博士:最後に、NFT作成者や購入者へのアドバイスをしよう。
サトシくん:はい、お願いします!
WEB3博士:まず、作成者やアーティストは、自分の作品の価値を理解し、適切な価格設定をすることが重要なのだ。そして購入者は、購入対象となるNFTの背後にある価値やリスクを理解してから購入しよう。また、投資対象としてNFTを扱う場合は、市場動向をしっかりと把握することが求められるじゃろう。そして何よりも、両者ともにブロックチェーンとNFTに関する知識を深め、セキュリティ対策に十分注意を払うことが大切なのじゃ。
サトシくん:了解です!ブロックチェーンやNFTについて深く学び、セキュリティにも気をつけながら、NFTの世界に挑んでみます!